面接の入退室マナーは?ノック・着席・退室の流れを元人事が解説

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面接の入退室マナーは?ノック・着席・退室の流れを元人事が解説

「ノックは何回すればいいんだろう」
「退室のとき、いつ一礼すればいいのか分からない」

就活生からは、面接の部屋の出入りについてこうした不安の声をよく耳にします。回数や角度まで情報が分かれていて、本番で頭が真っ白になりやすいところです。

面接の入退室は、ノックして返事を待ち、「失礼いたします」と入室し、促されてから着席。終了後はお礼を伝えてドア前で再度一礼するのが基本です。 回数そのものより、相手に聞こえる速さで動き、建物を出るまで気を抜かないことが大切です。

元日系大手人事として新卒採用に5年以上携わってきた成田駿さんは、人事時代を振り返り、「マナー面で減点されて不合格になった学生を何人も見てきた」と話しています。本記事では、対面の一連の流れから、集団・オンラインの違い、失敗したときの立て直しまで整理します。

面接の入退室で見られていることは?

入退室は、第一印象と最後の印象を左右する基礎点です。 回答の巧拙より先に、一緒に働くイメージができるかどうかが伝わります。

採用側から見ると、ノックの音、ドアの閉め方、着席までの間は、落ち着きと周囲への配慮が短い時間で現れる場面です。内容が整っていても基本の振る舞いで印象を落としてしまうのは惜しい、というのが採用現場を見てきた成田さんの立場です。入退室で満点を取る必要はありません。派手な演出より、相手が次の会話に集中できる状態をつくることが目的です。

面接の入退室だけを整えればよいわけではありません。受付や控室でも、相手に聞こえる挨拶と落ち着いた振る舞いを意識してください。

入室から着席までの流れ

基本は3回ノックし、返事を待って「失礼いたします」と入室します。 体を向けてドアを閉め、椅子の横で挨拶し、促されてから着席してください。

新卒採用を担当してきた経験から、成田さんが重視するのは回数の暗記より、相手に聞こえる強さでノックし、返事を待ってから動くことです。「どうぞ」を聞いてから開け、ドアに向き直って静かに閉めましょう。

対面の個人面接では、次の順で進めると迷いにくいです。

  1. ドアの前で3回ノックする

  2. 「どうぞ」を聞いてから開ける

  3. 「失礼いたします」と伝え、体を向けて静かに閉める

  4. 椅子の横に立ち、大学名と氏名で挨拶する

  5. 「お座りください」と言われてから着席する

ノックの回数と返事がないとき

新卒面接では3回が基本です。 ノックの回数で大きく合否が左右されると考える必要はありません。速すぎず、面接官に届く音量で叩き、返事を待つのが本筋です。

返事がないときは、数秒置いてもう一度ノックします。それでも反応がなければ、ドアを少し開けて「失礼いたします」と声をかけて確認してください。

ドアがあらかじめ開いている場合は、無理にノックせず、入り口の前で「失礼いたします」と伝えて入室して問題ありません。

ドアの開け閉めと挨拶

後ろ手で閉めるのは避け、ドアの方を向いて静かに閉めてください。 完全に背を向けるより、斜めに体を残すと、面接官への向き直りが自然です。

椅子の横まで進んだら、姿勢を正して挨拶します。お辞儀は言葉を言い切ってから、背筋を伸ばしたまま腰から曲げます。首だけを下げる目礼より、一拍置いた礼の方が落ち着いて見えます。

回答例:

本日はお時間をいただきありがとうございます。〇〇大学の〇〇と申します。よろしくお願いいたします。

声は明るく、早口にならない速さで十分です。笑顔を作りにいくより、相手の顔を見て言い切ることを優先してください。

着席のタイミングと荷物

着席は、面接官から促されてからです。 「お座りください」のあと、「失礼いたします」と添えて座ります。先に座ってしまうと、準備の途中で会話が始まってしまい、双方が慌てやすくなります。

荷物は、指示がなければ椅子の横に静かに置きます。コートや長傘を持っている場合も、着席前に手から離し、面接官の動線を塞がない位置へまとめてください。カバンを机に置くかどうかは、その場の指示に従います。

退室から建物を出るまでの流れ

終了の合図のあとは、立ち上がってお礼を伝え、ドアの前で振り返って一礼し、静かに閉めるのが基本です。 面接室を出たあとも、建物を出るまでは選考中と考えてください。

起立してお礼を述べたあと、ドアまで進んで向き直り、「失礼いたします」と一礼してから静かに閉めます。最後の印象は、回答の余韻と同じくらい残りやすい場面です。

  1. 終了の合図を受けたら、荷物を持って立ち上がる

  2. 「本日はありがとうございました」と伝えて一礼する

  3. ドアの前で振り返り、「失礼いたします」と再度一礼する

  4. 両手で静かに閉め、廊下でも姿勢を崩さない

  5. 受付やエレベーターを含め、建物を出るまで気を抜かない

面接終了直後のお礼

座ったまま急いで荷物をまとめないでください。 合図を受けてから一呼吸置き、椅子の横に立って「本日はありがとうございました」と伝えます。

合否のサインをその場で読み取ろうとしない方がよいです。時間が短い、反応が薄い、といった印象だけで結果は決まりません。お礼の言葉を言い切ることが、退室の役割です。

ドア前の一礼と退室後

ドアに手をかける前に、面接官の方を向いて一礼します。 背中を向けたまま出ていくと、会話が終わったあとの丁寧さが途切れます。閉める音が大きいと、直前までの印象を上書きしやすいので、ノブを最後まで持ったまま閉めてください。

見送りでエレベーターまで来てもらった場合は、階数を押したあと、扉が閉まるまで会釈を保ちます。会社の外に出るまで、スマホを触ったり大きな声で振り返ったりしない方が安全です。

入室前に押さえておきたい受付・控室

ドアの前だけでなく、受付と控室から選考は始まっています。 コートは建物に入る前に脱いでたたみ、手に持って受付へ進んでください。

受付では、学校名・氏名・用件を短く伝えます。控室では背筋を伸ばし、スマホはしまっておく方が無難です。大きな声の雑談、壁への寄りかかり、キョロキョロした視線は、待っている間の余裕のなさと読まれやすいです。

応募者が先に通され、面接官を待つ場合は下座に座ります。出入り口に近い席が下座、遠い席が上座、が一般的です。ドアの前に立つまでの態度も、入退室と同じく見られています。

集団面接の入退室

先頭がノックし、最後尾がドアを閉める、が基本の役割分担です。 自分だけ先に座ったり、先に出ていったりすると、周囲への配慮が足りない印象になりやすいです。

成田さんは人事として一次の集団面接を担当する中で、回答そのものより短い時間での立ち回りや、自分の番以外の振る舞いに差が出ると感じていたそうです。入退室は、その差が最初と最後に出る場面です。

  • 入室:先頭が3回ノックし、「どうぞ」のあと「失礼します」と開ける。最後尾は入室後、斜めに体を残して静かに閉める

  • 着席:全員が椅子の横に立ち、促されてから「失礼いたします」と座る

  • 退室:全員で「ありがとうございました」と一礼。先頭が開ける前に一礼し、最後尾が忘れず閉める

他の学生の動作を待たずに一人で進めると、協調性が見えにくくなります。速さより、列の動きに合わせることが優先です。

▼集団面接での質問や傾聴姿勢まで知りたい方は、以下の記事もご参照ください
集団面接で聞かれることとは?質問16選と他の学生と差がつく答え方を元人事が解説

オンライン面接での入退室にあたる所作

待機室への入室、開始時の挨拶、終了時のお礼と退室が、対面の入退室にあたります。 ドアがなくても、画面の中は選考中です。

接続したら、先に「音声はクリアに聞こえていますでしょうか」と確認すると、開始の区切りがつきます。名前を名乗るタイミングは、面接官の進行に合わせてください。終了の合図のあとは、対面と同じく「本日はありがとうございました」と言い切ってから退室します。接続を切る前に画面の外で伸びをしたり、別のタブを開いたりしない方が安全です。

カメラ位置・照明・背景は入退室そのものではありませんが、開始直後の第一印象に直結します。対面のノックと同じ役割だと考え、開始5分前には待機できる状態にしておくと安心です。

形式ごとの対応を、次の表に整理します。

形式

入りにあたる動作

出にあたる動作

対面(個人)

ノック、返事待ち、挨拶、促されて着席

お礼、ドア前の一礼、静かに閉める

集団

先頭がノック、最後尾が閉める

揃ってお礼。最後尾が閉める

オンライン

待機室入室、開始の挨拶と音声確認

お礼を言い切ってから退室

入退室でありがちな失敗と立て直し方

小さな失敗で直ちに不合格と決まるわけではありません。 短く謝って次の動作へ戻る方が、長い自己嫌悪より印象が整います。

ノックを忘れた、後ろ手で閉めてしまった、着席が早かった、ドア前の礼を飛ばした、といったミスは起きやすいです。人事として面接官を務めていた際、成田さんは、内容は良いのに話し方やマナーで印象を損ねる学生を何度も見てきたそうです。見ているのは完璧さより、気づいたあとに立て直せるかどうかです。

立て直しは、次の3つで足りることが多いです。

  • 気づいたら一度止める:「失礼いたしました」と短く添える

  • 正しい動作へ戻す:礼を飛ばしたらドア前で改めて一礼する

  • 面接の本題に戻る:失敗の説明を長引かせない

同じミスを何度も頭の中で再生するより、次の質問に結論から答える方が評価材料になります。頭では分かっていても、本番で体が動かないときは、声に出して一連の流れを通す練習が有効です。

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よくある質問

ノックは2回でもいい?

2回でも、聞こえて返事を待てていれば大きな問題にはなりにくいです。

新卒面接では3回が基本です。ただし、回数を唯一の正解にせず、相手に届く音量と返事待ちを優先してください。

返事がないときはどうする?

数秒置いて、もう一度ノックします。

それでも反応がなければ、ドアを少し開けて「失礼いたします」と声をかけて確認します。無理に入り込むより、相手の準備が整っているかを確かめる動作です。

ドアが開いていたらノックする?

開いている場合は、入り口の前で「失礼いたします」と伝えて入室して問題ありません。

閉まったドアに対する合図がノックです。開いているのに強く叩く必要はありません。

先に部屋に通されたらどこに座る?

下座に座ります。

出入り口に近い席が下座、遠い席が上座、が一般的です。長椅子と一人がけがあれば、一人がけ側が下座です。迷ったら立ったまま待ち、促されてから座ってください。

入退室を失敗したら不合格?

失敗そのもので直ちに不合格とは限りません。

気づいて短く謝り、正しい動作へ戻れば、回復の姿勢は材料になります。失敗談を長く話すより、次の質問に結論から戻る方がよいです。

まとめ

面接の入退室は、返事を待って入り、促されて座り、お礼とドア前の一礼で終わる一連の動作です。 3回ノックは基本ですが、回数の暗記より、相手に聞こえる速さと、建物を出るまでの丁寧さが基礎点になります。集団では先頭と最後尾の役割、オンラインでは開始の挨拶と終了時のお礼が、同じ役割を担います。

▼面接の質問対策まで一気に確認したい方は、以下の記事もご参照ください
面接の質問対策4STEPと聞かれる質問80選を元人事が解説

手順は短いので、部屋のドアを使って一度通しておくと、本番で思い出しやすくなります。質問への答え方と合わせて整えたいときは、第三者との模擬面接で一連の流れを通すと本番に近づきます。

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成田 駿
監修成田 駿元日系大手人事/就活サポーター

自身の就活では日系大手複数社から内定を獲得し、経営幹部候補としての育成ルートが用意された一社に入社。日系大手事業会社にて最年少で部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。採用戦略の設計からイベント企画、選考フロー構築、入社後研修まで幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。キャリアアドバイザーとしても累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を持つ。

成田 駿
監修成田 駿元日系大手人事/就活サポーター

自身の就活では日系大手複数社から内定を獲得し、経営幹部候補としての育成ルートが用意された一社に入社。日系大手事業会社にて最年少で部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。採用戦略の設計からイベント企画、選考フロー構築、入社後研修まで幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。キャリアアドバイザーとしても累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を持つ。

成田 駿
監修成田 駿元日系大手人事/就活サポーター

自身の就活では日系大手複数社から内定を獲得し、経営幹部候補としての育成ルートが用意された一社に入社。日系大手事業会社にて最年少で部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。採用戦略の設計からイベント企画、選考フロー構築、入社後研修まで幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。キャリアアドバイザーとしても累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を持つ。

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