履歴書の「健康状態」欄を前にして、**「良好って書けばいい?」「通院中だけど書くべき?」「空欄だと印象が悪い?」**と手が止まっていませんか?
ネットで調べると、「良好と書けばOK」「空欄は避けるべき」「持病は書いた方がいい」など意見が分かれていて、かえって不安になる人も多いはずです。
新卒採用で実際に履歴書を読んできた成田さんも、健康状態欄に病名や通院頻度、服薬内容まで細かく書かれていると、採用側が「この欄で何を判断すればいいのか」を取り違えやすいと話します。健康状態欄は、健康診断書のように詳しい医療情報を書くための欄ではありません。
まず確認したいのは、応募先の案内と、今回使う履歴書の様式です。 健康状態欄がない履歴書なら、自分で欄を足す必要はありません。欄がある場合でも、診断名や通院・服薬まで書くことが一律に必要とは限りません。
この記事では、成田さんの採用現場での経験も踏まえながら、「良好」「空欄」「特になし」はどう使い分けるのか、持病や通院はどこまで書くのか、配慮が必要な場合はどこで伝えるのかまで、就活生が迷いやすいポイントを整理します。
「自分の場合はどう書けばいい?」と悩んでいる人は、まずこの記事で判断の基準を確認してみてください。
健康状態欄で押さえること|様式と企業からの案内が最優先
書いてよいか、空欄でよいか、別紙にするかは、応募先の指示と様式の記入例が先です。 ネット上の「必ず良好」「空欄は減点」は、すべての企業・すべての用紙に当てはまるルールではありません。
確認すること | 理由 |
|---|---|
応募先・大学の案内 | 健康状態の記載要否、診断書の提出要否 |
使う履歴書の様式 | 健康状態欄があるか、記入例に何とあるか |
エントリーシート | 配慮が必要な事項を別設問で聞くか |
提出方法 | 紙かデータか。欄がないテンプレートを指定されていないか |
仕事をするうえで必要な適性・能力と関係しない健康の詳細まで、応募書類で把握されることは、公正な採用の観点から避けられるべき、という整理があります。案内が「任意」「未記載可」と明記していれば、その指示に従ってください。
健康状態欄がある履歴書・ない履歴書
いま広く参考にされる公的な履歴書の様式例には、健康状態欄がありません。 一方、以前から流通している市販用紙や、大学指定の紙には、欄が残っていることがあります。どちらが正しいかを一般論で決めず、今回提出する1枚に欄があるかを見てください。
様式 | よくある状態 | 記入の目安 |
|---|---|---|
健康状態欄がない | 新しい参考様式、一部のダウンロード用紙 | 欄を新設しない。案内が別紙を求めていなければ書かない |
健康状態欄がある | 市販の古いレイアウト、一部の指定用紙 | 記入例と案内を見る |
応募先独自の応募用紙 | 設問が分かれている | 設問文に従う |
欄がない用紙に、余白へ病歴を書き足す必要はありません。逆に、欄がある用紙を空欄のまま出すかどうかは、次の節の「空欄」で判断します。
「良好」は慣行であり必須文言ではない
勤務に差し支えがないと感じる場合、「良好」と短く書く例は多いです。 これは慣行の書き方であり、「良好と書かなければ提出できない」という法律上の決まりではありません。
書いてよいことが多い例です。
健康状態:良好
良好(通常の勤務に支障なし)
長くする必要はありません。既往歴の一覧、検査数値、薬の名前は、欄の目的を超えることが多いです。応募先が「詳細を別紙」と指定したときに限り、指定の範囲で書きます。
「良好」と書いてよいか迷う状態(通院中、服薬中、症状が波がある等)は、自己判断だけで欄を埋めず、次の「配慮」と「相談先」を先に見てください。成田さんは、曖昧な病名より、読み手が次に何を確認すればよいかが分かる一文の方が、書類としては扱いやすいと指摘します。医療的に問題ないかどうかは、医師の判断領域です。
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空欄・「特になし」
健康状態欄を空欄にしてよいかは、様式と応募先の指示で分かれます。 「空欄は必ず減点」「空欄は必ず許される」のどちらも、全国共通のルールとしては言えません。
状況 | 目安 |
|---|---|
記入例に「良好」がある | 差し支えがなければ記入例に合わせる選択肢がある |
案内が「未記載可」「任意」 | 空欄で提出してよい |
案内が「必ず記入」 | 「良好」または、本人が書くと判断した機能的な一文 |
記入例も指示もない | 応募先へ確認する。急ぐ場合は、差し支えがなければ短い慣行表現を検討 |
「特になし」は、賞罰欄や趣味欄で使われることが多い表現です。健康状態欄に「特になし」だけを書くと、欄の意味が伝わりにくいことがあります。空欄にするか「良好」にするかは、記入例を優先してください。
性別欄や賞罰欄と同様に、書きたくない項目は空欄でも差し支えない、という就活メディア上の整理もあります。それを「法律で空欄が保証されている」と読み替えず、今回の案内文で確認してください。
診断名・通院・服薬を書くか
診断名、通院の曜日、薬の名前、数値を、健康状態欄に書く必要はありません。 履歴書は採用の応募書類であり、診療録ではありません。
書かないことが直ちに「隠した」ことにはなりません。聞かれてもいない詳細を、狭い欄に並べない、という判断です。一方で、事実と違う病名を書いたり、求められている提出物を別のものに差し替えたりすることは、虚偽になります。
選考や勤務のうえで、相手に伝えた方がよいと本人が判断した機能的な要点だけを、書く場合に限り短くします。例は次の粒度です。
長時間の立ち仕事が続く日は休憩の取り方を相談したい
週に一度、診療のための早退が発生し得る(時期は相談)
診断ラベルを付ける必要はありません。書くか書かないか、履歴書か面接か、応募先の配慮窓口かは、状況と本人の判断です。一般論で「出せ」「出すな」とは言えません。
配慮が必要なときの書き方と相談先
配慮が必要な事実がある場合、履歴書の健康状態欄が唯一の窓口ではありません。 本人希望欄、エントリーシートの該当設問、応募先が案内する配慮の連絡先、大学の学生支援、資格を有する専門家(医療・法律)など、役割が分かれます。
相談先 | 向いていること | 向かないこと |
|---|---|---|
応募先の案内にある配慮窓口 | 選考・勤務上の調整の相談 | 診断の是非 |
大学の学生支援・キャリアセンター | 書類の書き方、学内支援との接続 | 個別の病状判断 |
主治医 | 勤務が可能か、通院の見通し | 履歴書の文言の正解 |
法律など資格を有する専門家 | 権利・義務の個別判断 | 志望動機の添削 |
就活のプロ(内定くんエージェント等) | 欄の体裁、どの欄に何を短く書くか | 医療判断、権利の断定 |
成田さんを含む就活支援の立場は、書類が読み手に伝わるかどうかの整理までです。医療の可否や、開示の法的義務の有無は、ここでは判断しません。
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書かないことと虚偽の区別
詳細を履歴書に書かないことと、事実と異なることを書くことは別です。
説明 | |
|---|---|
詳細を書かない | 診断名や通院を、求められていない欄に並べない |
虚偽 | ない病名を書く、ある提出物を別内容に差し替える、案内の質問に事実と違う答えを書く |
「良好」と書くかどうかで迷うときは、自分で医療的な結論を出さず、主治医や支援窓口へ先に相談する選択肢があります。「良好」と書いたから選考で不利にならない、と保証することもできません。逆に、詳細を書いたから不利になる、とすべての企業について断定することもできません。
本人希望欄・面接との分担
雇用条件の希望や、勤務の制約は、健康状態欄ではなく本人希望欄を使う様式があります。 健康状態欄は短い体裁の欄であることが多く、希望リストやエピソードを詰め込む場所ではありません。
面接で健康のことを聞かれた場合の答え方は、履歴書に書いた一文と矛盾しないことが大切です。履歴書に病名を書いていないのに、面接で長い病歴を突然話すと、読み手が確認したい論点がずれます。どこまで話すかは、応募先の質問の範囲と本人の判断です。
選考の段階で健康情報をどこまで求められるか
応募の段階で、仕事の適性・能力を見るために合理的とは言えない健康診断や、関係の薄い健康情報の提出を求められることがあります。 そうした求めが常に違法だと、ここで断定することはできません。一方で、公正な採用の観点からは、必要性を説明されないまま詳細な健康情報を出さなくてよい、と考えてよい場面があります。
入社が決まったあとの健康管理(配置や労働衛生の基礎資料)と、いま書いている応募書類の欄は別の話です。案内に「選考時に健康診断書」とあり、内容と必要性の説明がなければ、応募先へ確認してから提出の判断をしてください。
履歴書の健康状態欄の記載だけで合否が決まる、と一般論で断定することはできません。選考は複数の材料で見られることが多いです。
記入例(架空・新卒)
実在の個人・企業ではありません。自分の状況を当てはめる前に、案内を優先してください。
欄があり、差し支えがない場合
良好
欄があり、案内が任意、書かないと判断する場合
(空欄)
欄があり、勤務上の相談事項があると判断した場合(診断名なし)
通常の勤務は可能です。長時間の立ち仕事が続く日の休憩の取り方は、配属後に相談させていただきたく存じます。
欄がない場合
余白に健康状態を書き足さない。案内が別紙を指定していれば、その指定に従う。
提出前チェック
確認 | 見るポイント |
|---|---|
欄の有無 | 提出する1枚に健康状態欄があるか |
案内 | 任意か必須か、診断書の指定があるか |
粒度 | 診断名・数値・薬名が並んでいないか |
他欄 | 本人希望欄やESと矛盾していないか |
相談 | 迷う内容を、医療・支援・書類のどれで相談したか |
不安が残る内容は、応募先の配慮窓口、大学の支援室、主治医、資格を有する専門家へ、役割を分けて確認してください。
よくある質問
健康状態欄は「良好」と書けばいい?
勤務に差し支えがない場合の慣行としては多いです。必須文言ではありません。記入例と案内を優先してください。
空欄でもいい?
様式と案内次第です。任意・未記載可とあれば空欄でよいことが多いです。必ず記入とあれば、短い慣行表現か、本人が書くと判断した機能的な一文にします。
持病や通院は履歴書に書く必要がある?
診断名や通院の詳細を、健康状態欄に書く必要はありません。伝えるかどうか、いつ伝えるかは個人と状況によります。迷ったら応募先の配慮窓口、大学の支援、主治医へ相談してください。
欄がない履歴書はどうする?
欄を新設する必要はありません。案内が別の提出を求めていないかだけ確認します。
障害がある場合は履歴書で開示しないとだめ?
履歴書で開示しなければならない、と一般論で言い切ることはできません。伝える内容とタイミングは本人の判断と、応募先・支援機関との相談で決めてください。
健康状態を書くと不利になる?
書いたから不利、書かないから不利、とすべての企業について断定することはできません。必要な事実は短く、判断できないことは専門家へ確認します。
まとめ
健康状態欄は、提出する履歴書に欄があるかどうかから確認します。欄がなければ足しません。欄があっても、診断名を並べる必要は一般論としてはありません。「良好」は差し支えがない場合の慣行です。空欄にしてよいかは案内次第です。配慮が必要な事実は、本人希望欄や応募先の窓口、大学の支援と役割を分け、医療と判断は医師と資格を有する専門家へ渡してください。
▼「自分の場合はどう書けばいい?」と迷う方は、提出前に就活のプロと書き方を整理できます。
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