「SPIの推論問題、条件が多いと頭の中がごちゃごちゃになる」
「『必ず正しい』と『あり得る』の違いが分からず、選択肢を消し込めない」
「解説を読んでも、なぜその答えなのか再現できない」
就活のSPI(SPI3)では、能力検査の非言語のなかに 条件を読み取り、何が言えるかを論理的に絞り込む問題 があります。これを推論と呼ぶ教材も多く、検索では spi推論 や spi 条件整理 として調べる人も少なくありません。
SPI推論は、与えられた条件だけから、「必ず正しいこと」「あり得ること」「あり得ないこと」を区別して答える問題です。 暗記より、条件を表や記号に落として整理する練習が効きます。
元日系大手人事として新卒採用に5年以上携わってきた成田さんの監修のもと、条件を表とケース一覧に落とす手順 と、「必ず正しい」「あり得る」「あり得ない」の見分け方、編集部作成の練習問題4問、復習の型まで整理します。読み終えれば、設問の言い回しを先に確認し、表を書いてから答を選ぶ流れが身につきます。
SPI推論とは?「必ず正しい」と「あり得る」の違い
推論は、非言語(言語以外の選択式問題)のなかで、条件関係を整理して答を絞る系統です。 順列や割合のように計算式一発で終わるタイプとは、解き方の重心が異なります。
SPIの開発者は、能力検査について 「特別な知識や解法が求められる内容ではなく、出てきた問題を正しく理解し、処理すること」 が求められると説明しています。推論も、難しい公式を覚えるより 条件の読み取りと整理 が中心です。
3つの言い方を混同しない
推論問題では、設問の言い回しによって求められるものが変わります。
設問の言い方 | 意味 | 判断の基準 |
|---|---|---|
必ず正しい/必ず言える | 条件を満たす すべての 場合で成り立つ | 残った候補をすべて列挙し、共通点だけを選ぶ |
あり得る/成り立つ可能性がある | 条件を満たす 少なくとも1つ の場合で成り立つ | 1通りでも例があればOK |
あり得ない/必ず誤り | 条件を満たす場合が 1つも ない | すべての候補で矛盾する |
「必ず正しい」を選ぶときに、1パターンだけ見て決めるのがいちばん多いミスです。逆に「あり得る」を問われているのに、すべての場合で成り立つかまで確認して時間を使いすぎるパターンもあります。設問文の「必ず」「あり得る」を先に線引き してください。
非言語全体との関係(推論だけ深掘りする)
非言語には、順列・割合・集合・仕事算など別の系統も含まれます。全体像や「SPI数学」との違いは、SPI非言語の解き方の記事で整理しています。本記事は 推論の条件整理 だけに絞ります。
公式例題では、非言語として 丸テーブルの席順・数え上げ が示されています(語句理解は言語の例題です)。本文では問題文を転載しません。形式確認は次の公式コラムから行ってください。
公式例題のページ:適性検査の「能力検査」と「性格検査」の違いとは?
講談社のSPI3対策参考書(『これが本当のSPI3だ!』2028年度版)の出版社公式紹介では、非言語の「推論」に言及があります。これは 教材で練習できる分野の目安 であり、本番で必ず同じ数・同順で出るという意味ではありません。
SPI推論の条件整理|表・記号・確定と未確定
推論は、頭の中だけで考えず、メモ用紙や草稿に表を書く のが安定します。案内どおりメモが使える方式では、指定の用紙・筆記用具に従ってください。
①条件を一文ずつ番号付きで書く
問題文を読み、制約を短い文に分解します。
「Aは〜しない」
「BとCのどちらかが〜」
「もし〜なら、〜」
「もし〜なら」は 仮定と結論のセット として表の別行にします。
②記号で「確定」と「未確定」を分ける
人・物・順番などに記号(A/B/C や P/Q/R)を振り、表の列にします。確定した事実は ✓、未確定は ? と書くと、後から見直しやすくなります。
人物 | 属性1 | 属性2 |
|---|---|---|
P | ? | 確定:赤ではない |
Q | ? | |
R | ? |
③残り候補を列挙する(消去法)
確定した行から分岐を書き、条件をすべて満たす割当だけ を残します。ここで手を抜くと推論は崩れます。候補が2〜3通りに絞れたら、設問が「必ず正しい」「あり得る」「あり得ない」のどれを問うかに応じて答を選びます。
④矛盾チェック
同じ人に二つの属性が割り当たっていないか
「必ず」「少なくとも」の否定を取り違えていないか
「もし〜なら」の逆(対偶)を暗黙に使っていないか
1問解き終えたら、選んだ答えが条件をすべて満たすか を一行で確認します。
推論でよくある間違い|条件にない想像を足さない
推論で減点の原因になりやすいのは、条件に書かれていない「ありそうなこと」を足すことです。
典型ミス | 例 | 正しい対処 |
|---|---|---|
常識で補完 | 「Aはリーダーっぽいから先に行くはず」 | 問題文に順序の条件がなければ使わない |
「必ず正しい」と「あり得る」の取り違え | 1通りだけ見て「必ず正しい」と決める | ケース一覧表で有効な割当をすべて列挙する |
条件の逆を誤用 | 「AならB」から「BならA」と読む | 仮定と結論の向きを表に書く |
列挙不足 | 2通りあるのに1通りしか見ない | メモ用紙にケース一覧表を書いて全パターンを確認する |
「現実だったらこうなる」は就活のSPI推論では根拠になりません。問題文と、自分が書いた条件表だけ を見て判断してください。
編集部作成・SPI推論の練習問題(4問)
【編集部作成・SPI公式問題ではない】 以下の問題は、SPIの出題形式を参考に独自に作成した教育用の例題です。本番と同一の問題が出る保証はなく、過去に出た問題を示すものでもありません。
推論Q1(必ず正しい)
問題: P・Q・Rの3人が、色の異なる弁当(赤・青・黄)を1つずつ持つ。次の条件がすべて成り立つ。
Pの弁当は赤ではない
Qの弁当が青である、または Rの弁当が黄である(少なくとも一方)
Rの弁当が黄であるなら、Pの弁当は青である
次のうち、必ず正しい のはどれか。
A. Pの弁当は青である
B. Qの弁当は赤である
C. Rの弁当は青ではない
D. Pの弁当は黄である
E. Qの弁当は青である
正答:C
解説(条件表):
ケース | P | Q | R | 条件1〜3 |
|---|---|---|---|---|
1 | 青 | 赤 | 黄 | すべてOK |
2 | 黄 | 青 | 赤 | すべてOK |
有効な割当は上記2通りのみです(全ケース列挙済み)。
A:ケース1では成り立つが、ケース2ではP=黄 → 必ずではない
B:ケース2ではQ=青 → 必ずではない
C:どちらのケースでも R≠青 → 必ず正しい
D・E:同様に片方のケースで否定される
推論Q2(あり得る)
問題: A・B・Cの3人が、数学・英語・国語のうち異なる1科目ずつを受ける。次の条件がすべて成り立つ。
Aは数学を受けない
Bが英語を受ける、または Cが国語を受ける(少なくとも一方)
Aが国語を受けるなら、Bは数学を受ける
次のうち、あり得る のはどれか。
A. Aが英語を受ける
B. Bが国語を受ける
C. Cが数学を受ける
D. Aが国語を受け、かつ Bが数学を受ける
E. Cが国語を受け、かつ Bが英語を受ける
正答:A
解説(条件表):
Aは数学以外なので、英語か国語です。A=国語とすると、条件3よりB=数学。するとC=英語になりますが、条件2(B=英語 または C=国語)を満たしません。よって A=国語は矛盾 です。
残る唯一の割当:
人物 | 科目 |
|---|---|
A | 英語 |
B | 数学 |
C | 国語 |
A:この割当で成り立つ → あり得る(正答)
B:B=国語は矛盾
C:C=数学は矛盾
D:A=国語は矛盾
E:C=国語かつB=英語は矛盾(Bは数学)
「あり得る」は 1通りでも例があればよい 問題です。唯一の割当でA=英語が確定しているため、Aが正答になります。
推論Q3(必ず正しい)
問題: 作業①・②・③を、A・B・Cが1つずつ担当する(重複なし)。次の条件がすべて成り立つ。
Aは①を担当しない
Bが②を担当するなら、Cは③を担当する
Bは③を担当しない
次のうち、必ず正しい のはどれか。
A. Aが②を担当する
B. Bが①を担当する
C. Cが③を担当する
D. Aが③を担当する
E. Cが②を担当する
正答:B
解説(条件表):
条件3より、Bは①か②です。B=②とすると条件2よりC=③、A=①となり条件1に反します。よって B=②は不可能 です。
残る有効割当:
ケース | A | B | C |
|---|---|---|---|
1 | ② | ① | ③ |
2 | ③ | ① | ② |
B:どちらも B=① → 必ず正しい
A:ケース2では A=③
C:ケース2では C=②
D・E:ケース1と2で割り切れない
推論Q4(あり得ない)
問題: P・Q・R・Sの4人が、1・2・3・4の番号カードを1枚ずつ持つ(重複なし)。次の条件がすべて成り立つ。
Pのカードが偶数である、または Qのカードが奇数である(少なくとも一方)
Rのカードは1ではない
Sのカードは Qのカードより大きい
Pのカードは4ではない
次のうち、あり得ない のはどれか。
A. Pが2のカードを持つ
B. Sが4のカードを持つ
C. Qが2のカードを持つ
D. Rが3のカードを持つ
E. Pが1のカードを持つ
正答:C
解説(条件表):
4人×4枚の全順列から条件を満たすものを列挙すると、次の5通りです(番号は P,Q,R,S の順)。
1,3,2,4
2,1,3,4
2,1,4,3
3,1,2,4
3,1,4,2
この5通りすべてで Qのカードは1または3 であり、Q=2は一度も出ません。
A:2,1,3,4 などで可能
B:複数ケースで S=4
C:どのケースでも Q≠2 → あり得ない(正答)
D:2,1,3,4 で R=3
E:1,3,2,4 で P=1
推論の練習と復習ルーティン
推論は、条件表に書く習慣がつくほど安定します。 SPIの開発者も、能力検査は過度な暗記より 回答形式への慣れ を重視しています。次の4ステップを、本記事の4問や正当な教材に当てはめてください。
ステップ | やること | 記録すること |
|---|---|---|
① | 1問、時間を計って解く(正答は見ない) | 必ず正しい/あり得る/あり得ない の型・かかった時間 |
② | 条件表を書き直し、有効ケースを列挙 | 列挙不足・条件読み違い・想像の混入 |
③ | 間違えた型でもう1問 | 同じ表の型で解く |
④ | 翌日以降、解説なしで表だけ再現 | 手順を声に出せるか |
4問をまとめて解いても構いませんが、得点や合否を予測する模擬試験ではありません。 列挙できたか・条件外の仮定を足さなかったかを記録してください。
テストセンターやWEB形式では 適応型テスト が使われ、正解数がそのまま得点になる仕組みではありません。全くわからない推論問題は、時間をかけず次へ進んでよい と開発者は説明しています。
推論の復習は内定くんのWebテ対策AIで行える
推論の復習は、条件表とケース一覧表を自分で書き直す ことから始めてください。内定くんの Webテ対策AI は、練習問題 の写真をLINEで送り、解答と解説を受け取る学習ツールです(SPI・玉手箱・CAB・TG-WEB等)。本記事の例題で「どの条件を表に落とし忘れたか」が分からないときの補助に向いています。
▼条件表の書き方を復習で確認したい方はWebテ対策AIを試してみてください
LINEで今すぐ内定くんAIを試してみる
よくある質問
SPI推論は非言語と同じですか?
推論は非言語のなかの一系統です。 非言語全体には順列・割合なども含まれます。推論だけ苦手な場合は、本記事の条件整理に集中し、全体像はSPI非言語の記事で確認してください。
条件表は本番でも書いたほうがいいですか?
案内どおりメモが使える方式なら、表や記号メモは有効です。 使えない方式では頭の中で短い記号だけ使う練習もしてください。方式ごとのメモ可否は、受検案内を正としてください。
推論だけ重点的に練習すべきですか?
自己チェックで推論だけ止まるなら、推論に時間を割く価値があります。 他の系統も弱点なら、非言語全体の練習バランスを見直してください。対策の順番全般は、SPI対策の勉強法の記事で整理しています。
公式の推論過去問はありますか?
SPI提供元が就活生向けに公開しているのは「例題(サンプル)」です。 本番問題の転載・流出を探して集める行為は、受検規約や企業の案内に反する可能性があります。正当な材料と、本記事のような教育用例題で練習してください。
「必ず正しい」を選ぶコツは?
有効な割当をすべて書き出し、共通する内容だけを選ぶ のが基本です。1例だけ見て決めないこと。本記事Q1・Q3がその練習になります。
まとめ
SPI推論は、条件から「必ず正しい」「あり得る」「あり得ない」を区別する問題
条件を表に書き、ケース一覧表で有効な割当を列挙してから答を選ぶ
設問文の「必ず」「あり得る」を先に確認し、条件にない想像を足さない
編集部作成4問(SPI公式問題ではない)で手を動かし、復習ルーティンで定着させる
最悪分からない問題は飛ばしてよい
本記事の4問で、表への落とし方と3つの言い分けの練習をしてください。間違えた設問は、ケース一覧表を書き直す復習から始めてください。割合や順列の全体像はSPI非言語の記事で確認できます。仕事算の立式を丁寧に学びたい場合は、仕事算の個別記事で扱います。



