「流水算は、下りなら足す、上りなら引く……と覚えたはずなのに、問題になるとどの数字を使えばいいかわからない」
「船の速さと川の流れの速さがごちゃごちゃになる」
「時間・距離・速さまで出てくると、式を作るところで手が止まってしまう」
SPIの流水算でつまずく人は少なくありません。
流水算で最初に押さえたいのは、「船が水の上で出せる速さ」と「川の流れによって加わる速さ」を分けて考えることです。
川を下るときは、船が川の流れに押してもらえるため「足す」。川を上るときは、流れに逆らうため「引く」。まずは、このイメージを持つことが重要です。
中高生向けの数学指導や教材開発に携わってきた大友さんによると、文章題でつまずく人は、計算そのものができないというより、「問題文のどの数字を、どの順番で使えばよいのかわからない」ケースが多いといいます。
大友さんは、中学数学から高校数学まで幅広い教材を扱い、学習者がどこでつまずくのかを整理しながら、難しい内容を覚えやすい言葉や視覚的に理解しやすい形へ置き換える教材設計に取り組んできました。
流水算でも、公式を丸暗記するだけではなく、
①進む向きを確認する
→②実際の速さを求める
→③距離・速さ・時間の式を使う
という順番を身につけることが大切です。
この記事では、流水算の基本的な考え方から公式、解き方、よくある引っ掛けまで、数学が苦手な人にもわかるように順番に解説します。
後半には、初級10問・中級10問・上級10問のオリジナル練習問題を合計30問用意しています。
「流水算がほとんどわからない」という人も、まずは基本から一つずつ確認していきましょう。
SPIの流水算とは?
流水算とは、川の流れがある場所を船などが進むときの速さ・時間・距離を考える問題です。
普通の速度算との大きな違いは、「川の流れ」が船の速さに影響することです。
たとえば、静かな水面では時速10kmで進める船があるとします。
この船が、時速2kmで流れている川を下る場合を考えてみましょう。
川を下る方向と川の流れは同じなので、
10+2=12km/時
となります。
つまり、この船が川岸から見て進む実際の速さは時速12kmです。
24km下る場合にかかる時間は、
24÷12=2時間
です。
ここで初心者が間違えやすいのは、「船の速さは10km/時だから、24÷10」としてしまうことです。
流水算では、川の流れによって船の実際の進み方が変わります。
そのため、いきなり「距離÷船の速さ」を計算するのではなく、まず川岸から見た実際の速さを求める必要があります。
流水算では「船だけの速さ」ではなく「流れを加減した実際の速さ」を見る
流水算では、主に次の3種類の速さが登場します。
静水時の船の速さ
川の流れの速さ
川岸から見た実際の船の速さ
「静水時」とは、川の流れがない水面をイメージしてください。
たとえば、静水時に時速10kmの船が、時速2kmの川を進む場合、
下り:10+2=12km/時
上り:10-2=8km/時
となります。
大友さんによると、流水算が苦手な人ほど、問題文に出てきた数字をすぐ式へ入れようとしがちです。
まずは「船だけの速さ」「流れの速さ」「実際の速さ」の3つを分けて整理すると、式を作りやすくなります。
流水算の基本公式・基本的な考え方
流水算で最低限押さえておきたい公式は、大きく4つです。
① 川を下る速さ=静水時の船の速さ+川の流れの速さ
船が川を下る場合は、船自身の力に加えて、川の流れにも押してもらえます。
そのため、
下りの速さ=静水時の船の速さ+川の流れの速さ
です。
たとえば、
静水時の船:15km/時
川の流れ:3km/時
なら、
15+3=18km/時
となります。
② 川を上る速さ=静水時の船の速さ-川の流れの速さ
川を上る場合は、流れに逆らって進みます。
そのため、
上りの速さ=静水時の船の速さ-川の流れの速さ
です。
先ほどと同じ、
静水時の船:15km/時
川の流れ:3km/時
なら、
15-3=12km/時
となります。
「下りは流れに助けてもらうから+、上りは流れに邪魔されるから-」とイメージすると覚えやすくなります。
③ 距離=速さ×時間
実際の速さを求めた後は、通常の速度算と同じです。
距離=速さ×時間
を使います。
たとえば、下りの速さが18km/時で2時間進めば、
18×2=36km
です。
④ 時間=距離÷速さ
何時間かかるかを聞かれたら、
時間=距離÷速さ
です。
36kmを12km/時で上るなら、
36÷12=3時間
となります。
大友さんのポイント|「公式を選ぶ」より「順番を固定する」
流水算では、公式を何個も丸暗記するより、次の順番を固定するほうが初見問題にも対応しやすくなります。
① 上りか下りか確認する
② 静水時の速さと流れの速さを整理する
③ 上りなら引く・下りなら足す
④ 距離・速さ・時間の公式へ入れる
⑤ 最後に何を聞かれているか確認する
特に重要なのは、③まで終えてから時間や距離を計算することです。
流水算を簡単に考える方法・別解
流水算は、図や逆算を使うと式が見えやすくなることがあります。
「3本の速さ」を並べて考える
静水時の船の速さを14km/時、川の流れを3km/時とすると、
上り:11km/時 ← 静水時:14km/時 → 下り:17km/時
となります。
静水時の速さを中心に置き、
上り側は流れを引く
下り側は流れを足す
と考える方法です。
頭の中で整理しにくければ、問題用紙の端に3つの数字を書くだけでも構いません。
上りと下りの速さがわかれば「平均」で静水時の速さが出せる
上りが11km/時、下りが17km/時なら、
静水時の速さは、
(11+17)÷2=14km/時
です。
つまり、
静水時の速さ=(上りの速さ+下りの速さ)÷2
となります。
これは、
上り=静水時-流れ
下り=静水時+流れ
なので、2つを足すと流れの部分が消えるためです。
流れの速さは「差÷2」で求められる
同じ例で、
下り17km/時、上り11km/時なら、
(17-11)÷2=3km/時
です。
つまり、
流れの速さ=(下りの速さ-上りの速さ)÷2
となります。
上りと下りの差には、「流れの速さ2個分」が含まれていると考えてください。
同じ距離なら「速いほど時間は短い」
同じ区間を上りと下りで移動する問題では、速さが大きいほど時間は短くなります。
たとえば、
上り:8km/時
下り:12km/時
なら、速さの比は、
8:12=2:3
です。
同じ距離を進む場合、時間の比は逆になるため、
上り時間:下り時間=3:2
となります。
ただし、この方法は進む距離が同じ場合に使うものです。
距離が違う問題で機械的に逆比を使わないよう注意しましょう。
SPIで流水算はどれくらい出る?
流水算について、「何回に1回出る」といった具体的な数字を前提に対策の優先順位を決めるのはおすすめできません。
出題された場合に備えて、少なくとも基本問題については解ける状態にしておくと安心です。
また、流水算で使う、
距離=速さ×時間
時間=距離÷速さ
単位変換
比
方程式
といった考え方は、ほかの速さに関する問題にもつながります。
そのため、流水算だけを独立して大量に暗記するより、速度算の応用として基本パターンを押さえるのがおすすめです。
時間が限られている場合は、まず「下りは+、上りは-」を理解し、基本レベルの問題を自力で解けるところまで仕上げましょう。
SPIの流水算の解き方
流水算は、次の順番で解くと整理しやすくなります。
船が上流・下流のどちらへ進むか確認する
静水時の船の速さと川の流れの速さを整理する
上り・下りの実際の速さを求める
距離・速さ・時間のうち、わかっているものを整理する
必要な公式へ当てはめる
途中で条件が変わる場合は区間を分ける
最後に問題が何を聞いているか確認する
コツ① 最初に「上り・下り」を確認する
最初に見るべきなのは数字ではありません。
船が、
川上へ進むのか
川下へ進むのか
を確認します。
下りなら+、上りなら-です。
ここを取り違えると、その後の計算がすべてずれてしまいます。
コツ② 「静水時」と「実際の速さ」を混同しない
「静水時に15km/時」と書かれていても、川の上で実際に15km/時で進むとは限りません。
流れが3km/時なら、
下り:18km/時
上り:12km/時
です。
問題文に書かれた船の速さを、そのまま距離や時間の式へ入れないようにしましょう。
コツ③ 時間・距離・速さの単位をそろえる
「km」と「m」、「時間」と「分」が混ざっている問題では注意が必要です。
たとえば、
90m/分
をkm/時へ直すと、
90×60=5,400m/時=5.4km/時
です。
単位がそろっていないまま足し算・引き算をしてはいけません。
コツ④ 往復問題は上りと下りを別々に計算する
同じ船でも、上りと下りでは速さが違います。
したがって、
「往復で72kmだから、72÷船の速さ」
のようにまとめて計算することはできません。
上り時間と下り時間をそれぞれ求め、最後に足しましょう。
コツ⑤ 条件が途中で変わったら区間を分ける
「途中から川の流れが速くなった」「途中で船の速度が変わった」といった問題では、一つの式ですべてを処理しようとしないほうが安全です。
たとえば、
前半30km
後半20km
のように区切り、それぞれの時間や距離を求めます。
SPIの流水算でよくある間違いパターン
① 上りと下りの+・-を逆にする
最も基本的ですが、起こりやすいミスです。
覚え方は、
下り=流れに押してもらう=+
上り=流れに逆らう=-
です。
② 静水時の速さをそのまま使う
問題文に「静水時の速さ12km/時」と書いてあると、その12をすぐ使いたくなります。
しかし、川の上を進む実際の速さは、
12+流れ
または、
12-流れ
です。
まず実際の速さを出しましょう。
③ km/時とm/分をそのまま足す
単位の違う速さはそのまま計算できません。
必ず、
km/時に統一
m/分に統一
など、同じ単位に直してから計算してください。
④ 「時間の逆比」を距離が違う問題にも使う
時間と速さが逆比になるのは、基本的に同じ距離を進む場合です。
上り20km、下り30kmのように距離が異なる場合は、単純に逆比では求められません。
⑤ 往復の平均速度を単純平均する
上りが10km/時、下りが20km/時だからといって、往復の平均速度が、
(10+20)÷2=15km/時
とは限りません。
同じ距離でも、遅い上りのほうに長い時間がかかるためです。
平均速度を求めるときは、
合計距離÷合計時間
で考えましょう。
大友さんも、復習するときは「計算ができなかった」のか、「上りと下りを読み違えた」のか、「単位を見落とした」のかを分けることが重要だとしています。
原因を分けると、次に何を意識すればよいかが明確になります。
【難易度別】SPI流水算の例題30問
ここからは、流水算のオリジナル練習問題30問を解いていきます。
まずは初級で基本公式を確認し、中級、上級へ進みましょう。
【初級】SPI流水算の例題10問
問題1
静水時に12km/時で進む船があります。川の流れが3km/時のとき、この船が川を下る速さは何km/時ですか。
A. 9km/時
B. 12km/時
C. 15km/時
D. 18km/時
答え:C. 15km/時
下りでは、静水時の船の速さに川の流れを足します。
12+3=15
したがって、下りの速さは15km/時です。
問題2
静水時に18km/時で進む船が、流れの速さ4km/時の川を上ります。実際の速さは何km/時ですか。
A. 12km/時
B. 14km/時
C. 18km/時
D. 22km/時
答え:B. 14km/時
上りでは流れに逆らうため、
18-4=14
となります。
したがって、14km/時です。
問題3
静水時の速さが12km/時の船が、流れの速さ2km/時の川を42km下ります。何時間かかりますか。
A. 2時間
B. 2.5時間
C. 3時間
D. 3.5時間
答え:C. 3時間
まず下りの速さを求めます。
12+2=14km/時
時間=距離÷速さなので、
42÷14=3時間
です。
問題4
静水時の速さが15km/時、川の流れが3km/時です。この川を36km上るとき、何時間かかりますか。
A. 2時間
B. 2.5時間
C. 3時間
D. 4時間
答え:C. 3時間
上りの速さは、
15-3=12km/時
です。
したがって、
36÷12=3時間
となります。
問題5
ある船の下りの速さは17km/時、上りの速さは11km/時です。静水時の船の速さと川の流れの速さの組み合わせとして正しいものはどれですか。
A. 船14km/時・流れ3km/時
B. 船14km/時・流れ6km/時
C. 船17km/時・流れ11km/時
D. 船13km/時・流れ4km/時
答え:A. 船14km/時・流れ3km/時
静水時の速さは、
(17+11)÷2=14km/時
流れの速さは、
(17-11)÷2=3km/時
です。
問題6
ある船が川を下ると22km/時で進みます。川の流れが4km/時なら、静水時の船の速さは何km/時ですか。
A. 16km/時
B. 18km/時
C. 22km/時
D. 26km/時
答え:B. 18km/時
下りの速さは、
静水時の速さ+流れ
なので、
22-4=18km/時
です。
問題7
静水時に16km/時で進む船が、川を上ると13km/時になりました。川の流れは何km/時ですか。
A. 2km/時
B. 3km/時
C. 4km/時
D. 5km/時
答え:B. 3km/時
上りでは、
16-流れ=13
です。
したがって、
16-13=3km/時
となります。
問題8
静水時10km/時の船が、流れ2km/時の川を1時間30分下りました。何km進みましたか。
A. 15km
B. 16km
C. 18km
D. 20km
答え:C. 18km
下りの速さは、
10+2=12km/時
です。
1時間30分=1.5時間なので、
12×1.5=18km
となります。
問題9
静水時8km/時のボートが、流れ2km/時の川を9km上ります。何分かかりますか。
A. 60分
B. 75分
C. 90分
D. 120分
答え:C. 90分
上りの速さは、
8-2=6km/時
です。
9÷6=1.5時間
1.5時間=90分なので、答えは90分です。
問題10
静水時に240m/分で進むボートがあります。川の流れが40m/分のとき、3km上るのに何分かかりますか。
A. 12分
B. 15分
C. 18分
D. 20分
答え:B. 15分
3km=3,000mです。
上りの速さは、
240-40=200m/分
したがって、
3,000÷200=15分
です。
【中級】SPI流水算の例題10問
問題11
静水時14km/時の船が、流れ2km/時の川にある2地点を往復します。2地点間の距離は48kmです。往復には合計何時間かかりますか。
A. 6時間
B. 6.5時間
C. 7時間
D. 8時間
答え:C. 7時間
下りは、
14+2=16km/時
なので、
48÷16=3時間
です。
上りは、
14-2=12km/時
なので、
48÷12=4時間
です。
合計は、
3+4=7時間
となります。
問題12
同じ60kmの区間を、ある船が下ると4時間、上ると6時間かかりました。静水時の船の速さと川の流れの速さはそれぞれいくつですか。
A. 船12.5km/時・流れ2.5km/時
B. 船15km/時・流れ5km/時
C. 船10km/時・流れ2km/時
D. 船12km/時・流れ3km/時
答え:A. 船12.5km/時・流れ2.5km/時
下りの速さは、
60÷4=15km/時
上りの速さは、
60÷6=10km/時
です。
静水時の速さは、
(15+10)÷2=12.5km/時
流れは、
(15-10)÷2=2.5km/時
となります。
問題13
流れが3km/時の川があります。同じ区間を、ある船は下りに4時間、上りに6時間かかります。静水時の船の速さは何km/時ですか。
A. 12km/時
B. 15km/時
C. 18km/時
D. 21km/時
答え:B. 15km/時
静水時の速さをxとします。
同じ距離なので、
4(x+3)=6(x-3)
です。
4x+12=6x-18
30=2x
x=15
したがって、静水時の速さは15km/時です。
問題14
静水時12km/時の船が川を下ります。最初の30kmでは流れが3km/時、その後の26kmでは流れが1km/時でした。合計何時間かかりますか。
A. 3.5時間
B. 4時間
C. 4.5時間
D. 5時間
答え:B. 4時間
最初の30kmでは、
12+3=15km/時
なので、
30÷15=2時間
です。
後半26kmでは、
12+1=13km/時
なので、
26÷13=2時間
です。
合計は4時間です。
条件が変わる問題では、区間を分けるのがポイントです。
問題15
静水時10km/時の船が、流れ2km/時の川を24km上りました。その地点でエンジンを止め、川の流れだけで6km下りました。出発から合計何時間かかりましたか。
A. 5時間
B. 5.5時間
C. 6時間
D. 6.5時間
答え:C. 6時間
上りの速さは、
10-2=8km/時
なので、
24÷8=3時間
です。
エンジンを止めた後は川の流れだけで進むため、速さは2km/時です。
6÷2=3時間
よって、
3+3=6時間
となります。
問題16
57km離れた2地点があります。上流側から静水時10km/時の船Aが下り、同時に下流側から静水時9km/時の船Bが上りました。川の流れは2km/時です。何時間後に出会いますか。
A. 2時間
B. 2.5時間
C. 3時間
D. 3.5時間
答え:C. 3時間
船Aの下りの速さは、
10+2=12km/時
です。
船Bの上りの速さは、
9-2=7km/時
です。
向かい合って進むので、1時間で縮まる距離は、
12+7=19km
です。
57÷19=3時間
となります。
問題17
同じ川を下る2隻の船があります。船Bは船Aより10km先を進んでいます。静水時の速さはAが12km/時、Bが8km/時、川の流れは3km/時です。Aは何時間後にBへ追いつきますか。
A. 2時間
B. 2.5時間
C. 3時間
D. 4時間
答え:B. 2.5時間
下りの実際の速さは、
A:12+3=15km/時
B:8+3=11km/時
です。
1時間に縮まる距離は、
15-11=4km
なので、
10÷4=2.5時間
です。
問題18
静水時12km/時の船が、流れ3km/時の川を下っています。荷物を川へ落としたことに気づかないまま20分進み、その後すぐに上流へ引き返しました。引き返してから荷物へ追いつくまで何分かかりますか。
A. 10分
B. 15分
C. 20分
D. 30分
答え:C. 20分
落とした荷物は川と同じ3km/時で流れます。
船と荷物の「水に対する速さ」の差を見ると、船は12km/時で荷物へ近づきます。
船が気づかず20分進んだことでできた差を取り戻す時間も20分です。
式で確認すると、最初の20分で、
船:15×1/3=5km
荷物:3×1/3=1km
なので、差は4kmです。
引き返した船は9km/時、荷物は3km/時で下流へ進むため、
9+3=12km/時
の割合で距離が縮まります。
4÷12=1/3時間=20分
です。
問題19
静水時14.4km/時の船があります。川の流れは90m/分です。この川を4.5km上るのに何分かかりますか。
A. 20分
B. 25分
C. 30分
D. 35分
答え:C. 30分
まず流れをkm/時へ直します。
90m/分×60=5,400m/時=5.4km/時
上りの速さは、
14.4-5.4=9km/時
です。
4.5÷9=0.5時間=30分
となります。
問題20
同じ区間を、ある船が下ると2時間、上ると3時間かかります。川の流れが2km/時なら、静水時の船の速さは何km/時ですか。
A. 8km/時
B. 10km/時
C. 12km/時
D. 14km/時
答え:B. 10km/時
同じ距離なので、速さの比は時間の逆比です。
下り:上り=3:2
と考えられます。
下りと上りの速さの差は、
流れ2km/時の2倍=4km/時
です。
3:2の差である「1」に4km/時が対応します。
したがって、
下り=12km/時
上り=8km/時
静水時は、
(12+8)÷2=10km/時
です。
【上級】SPI流水算の例題10問
問題21
静水時15km/時の船が、流れ3km/時の川を36km上りました。到着後30分休み、同じ道を下って出発地点へ戻りました。出発から戻るまで何時間かかりましたか。
A. 5時間
B. 5.5時間
C. 6時間
D. 6.5時間
答え:B. 5.5時間
上りの速さは、
15-3=12km/時
なので、
36÷12=3時間
です。
下りは、
15+3=18km/時
なので、
36÷18=2時間
です。
休憩30分=0.5時間を加えると、
3+0.5+2=5.5時間
となります。
問題22
静水時12km/時の船が、ある距離を下ってから同じ距離を上って戻ります。下りでは流れが3km/時、上りでは流れが2km/時でした。往復に7時間かかったとき、片道の距離は何kmですか。
A. 36km
B. 40km
C. 42km
D. 45km
答え:C. 42km
片道をx kmとします。
下りの速さは、
12+3=15km/時
上りの速さは、
12-2=10km/時
です。
したがって、
x÷15+x÷10=7
両辺を30倍すると、
2x+3x=210
5x=210
x=42
となります。
問題23
69km離れた2地点P・Qがあります。上流側Pから静水時11km/時の船Aが下り始めました。その30分後、下流側Qから静水時10km/時の船Bが上り始めました。川の流れは1km/時です。Bが出発してから何時間後に2隻は出会いますか。
A. 2.5時間
B. 3時間
C. 3.5時間
D. 4時間
答え:B. 3時間
Aの下りの速さは、
11+1=12km/時
です。
Aは30分=0.5時間先に進んでいるので、
12×0.5=6km
進んでいます。
Bが出発するときの2隻の距離は、
69-6=63km
です。
Bの上りの速さは、
10-1=9km/時
なので、2隻が近づく速さは、
12+9=21km/時
です。
63÷21=3時間
となります。
問題24
静水時7km/時の船Bが、流れ2km/時の川を地点Pから下り始めました。その1時間後、静水時13km/時の船Aが同じ地点PからBを追いかけます。Aが出発してから何時間後に追いつきますか。
A. 1時間
B. 1.5時間
C. 2時間
D. 2.5時間
答え:B. 1.5時間
Bの下りの速さは、
7+2=9km/時
です。
1時間で9km先へ進みます。
Aの下りの速さは、
13+2=15km/時
です。
AとBの速さの差は、
15-9=6km/時
なので、
9÷6=1.5時間
で追いつきます。
問題25
静水時15km/時の船が、流れ3km/時の川にある2地点を往復しました。往復に合計5時間かかった場合、2地点間の距離は何kmですか。
A. 30km
B. 32km
C. 36km
D. 40km
答え:C. 36km
片道の距離をx kmとします。
下りは、
15+3=18km/時
上りは、
15-3=12km/時
です。
したがって、
x÷18+x÷12=5
両辺を36倍すると、
2x+3x=180
5x=180
x=36
となります。
問題26
静水時9km/時の船が、流れ3km/時の川を24km下りました。その地点でエンジンが停止し、そのまま流れだけでさらに6km下りました。全行程30kmについて、出発から到着までの平均の速さは何km/時ですか。
A. 6km/時
B. 7.5km/時
C. 9km/時
D. 10.5km/時
答え:B. 7.5km/時
最初の24kmでは、
9+3=12km/時
なので、
24÷12=2時間
です。
エンジン停止後は流れだけなので、
6÷3=2時間
かかります。
合計時間は4時間です。
平均の速さは、
合計距離÷合計時間
なので、
30÷4=7.5km/時
となります。
問題27
ある船が、流れの速さがr km/時の区間を36km下るのに2時間かかりました。その後、流れがrの半分になった別の区間を30km上るのにも2時間かかりました。船の静水時の速さは何km/時ですか。
A. 14km/時
B. 15km/時
C. 16km/時
D. 18km/時
答え:C. 16km/時
最初の下りの実際の速さは、
36÷2=18km/時
なので、
船の速さ+r=18……①
です。
次の上りの速さは、
30÷2=15km/時
流れはr/2なので、
船の速さ-r/2=15……②
となります。
①から、
r=18-船の速さ
これを②へ入れると、
船の速さ-(18-船の速さ)÷2=15
両辺を2倍して、
2×船の速さ-18+船の速さ=30
3×船の速さ=48
したがって、
船の速さ=16km/時
です。
問題28
54km離れた2地点があります。上流側から静水時10km/時の船A、下流側から静水時8km/時の船Bが同時に出発し、向かい合って進みます。川の流れは2km/時です。2隻が出会う地点は、上流側の出発地点から何kmの場所ですか。
A. 30km
B. 32km
C. 36km
D. 42km
答え:C. 36km
Aは下るので、
10+2=12km/時
です。
Bは上るので、
8-2=6km/時
です。
2隻が近づく速さは、
12+6=18km/時
なので、出会うまでの時間は、
54÷18=3時間
です。
Aは3時間で、
12×3=36km
進みます。
したがって、上流側から36kmの地点です。
問題29
静水時14km/時の船が、流れ2km/時の川を上っています。最初の1時間30分は通常の速さで進みましたが、その後エンジンの出力が下がり、静水時の速さが10km/時になりました。その状態でさらに1時間上った場合、出発地点から何km上流へ進みましたか。
A. 24km
B. 25km
C. 26km
D. 28km
答え:C. 26km
最初の上りの速さは、
14-2=12km/時
です。
1時間30分=1.5時間なので、
12×1.5=18km
進みます。
その後の上りの速さは、
10-2=8km/時
です。
1時間で8km進むため、
18+8=26km
となります。
問題30
流れ2km/時の川にある2地点を、ある船が往復しました。片道は24kmで、往復に合計5時間かかりました。静水時の船の速さは何km/時ですか。
A. 8km/時
B. 10km/時
C. 12km/時
D. 14km/時
答え:B. 10km/時
静水時の速さをx km/時とします。
下りは、
x+2
上りは、
x-2
なので、
24÷(x+2)+24÷(x-2)=5
となります。
分母を払うと、
24(x-2)+24(x+2)=5(x+2)(x-2)
左辺を整理すると、
48x=5(x²-4)
よって、
5x²-48x-20=0
です。
因数分解すると、
(5x+2)(x-10)=0
速さは正の値なので、
x=10
したがって、静水時の船の速さは10km/時です。
SPIの流水算を効率よく練習する方法
公式を理解したら、次は「自力で式を作れる状態」を目指しましょう。
まずはSPIの対策本を1冊解く
SPI全体を扱っている対策本や問題集を1冊決め、繰り返し解く方法がおすすめです。
大切なのは、問題集を何冊も買うことではありません。
一度間違えた問題を、次に見たときは解説なしで解けるようにすることです。
流水算なら、
「下りだから足す」
と答えだけ覚えるのではなく、
「川の流れと同じ方向へ進むので、船の静水時の速さに流れを足す」
と理由まで説明できる状態を目指しましょう。
間違えた原因を整理する
問題を間違えたときは、正答を確認して終わりにしないことが重要です。
流水算では、たとえば次のように原因を分けられます。
上りと下りを逆にした
静水時の速さと実際の速さを混同した
川の流れを足す・引く方向を間違えた
km/時とm/分をそろえ忘れた
往復を一つの速さで計算した
途中の条件変化を見落とした
最後に何を求める問題なのか読み違えた
同じ距離ではないのに時間の逆比を使った
大友さんも、復習するときは「次に同じタイプが出たら何を確認すればよいか」を自分の言葉にすることが大切だとしています。
たとえば、
「次は式を書く前に上り・下りへ丸をつける」
「単位が2種類出たら先にそろえる」
といった形です。
具体的な行動まで決めておくと、同じミスを減らしやすくなります。
問題集の解説がわからないなら内定くんのWebテスト対策AIを活用しよう
問題集を解いていると、
「答えは載っているけれど、なぜこの式になるのかわからない」
「解説でいきなり方程式が出てきて、途中から理解できなくなった」
という問題が出てくることがあります。
そのようなときは、問題集だけで悩み続けるのではなく、学習補助として内定くんのWebテスト対策AIを活用する方法もあります。
特に意識したいのは、答えだけを確認するのではなく、
なぜ下りでは足すのか
なぜこの数字を使うのか
なぜこの方程式になるのか
自分はどの段階で考え方を間違えたのか
まで確認することです。
AIは問題集や自力学習の代わりにするのではなく、わからなかった部分を言葉にして理解するための補助として使うとよいでしょう。
最終的には、同じ考え方の問題を自分だけで解ける状態を目指してください。
タイマーを使って時間を意識する
流水算の公式を覚えていても、問題文を整理して式を作るまでに時間がかかることがあります。
そのため、解き方を理解した後は、タイマーを使った練習も取り入れましょう。
STEP1:時間を気にせず正確に解く
最初からスピードを追う必要はありません。
まずは、
上り・下りを判断する
実際の速さを求める
必要な公式を選ぶ
正確に計算する
という流れを身につけます。
解説を見ずに正しい式を作れることを優先してください。
STEP2:時間を決めて解く
自力で解ける問題が増えてきたら、タイマーを使います。
ここでは、「何秒以内でなければならない」と決めつけるより、自分が1問にどの程度時間を使っているのかを把握することが大切です。
特に、
問題文を読む時間
式を作る時間
計算する時間
のどこで時間を使っているのか確認しましょう。
STEP3:正確性を保ったままスピードを上げる
解法が身についたら、
「下りだから静水時+流れ」
とすぐ判断できる状態を目指します。
目標は、無理に暗算を増やすことではありません。
必要な情報を素早く見つけ、迷わず式を作れるようになることです。
流水算の練習では、まず正確性、その後スピードという順番を意識しましょう。
難しい流水算に時間を使いすぎない
本番では、1問だけに長くこだわりすぎないことも重要です。
流水算では、
「あと少し考えれば式が作れそう」
「方程式を立て直せば解けそう」
と考えているうちに、時間を使ってしまうことがあります。
その結果、後ろにある自分が解きやすい問題へ使える時間が減る可能性があります。
練習段階から、
「一定時間考えても解法が見えなければ、いったん次へ進む」
という判断も練習しておきましょう。
特に上級問題では、最初から複雑な計算へ入るのではなく、
上りか下りか
何区間あるか
何が途中で変わったか
求めるものは何か
を短時間で整理できるか確認することが重要です。
SPIの流水算を解くときのチェックリスト
① 上り・下りを確認したか
川の流れと同じ方向なら下り、逆方向なら上りです。
最初に方向を確認しましょう。
② 静水時の船の速さを確認したか
問題文の「船の速さ」が静水時なのか、川岸から見た実際の速さなのかを区別してください。
③ 下りは足す・上りは引くと判断したか
基本は、
下り=静水時+流れ
上り=静水時-流れ
です。
④ 実際の速さを求めてから時間・距離を計算したか
静水時の速さをそのまま使っていないか確認しましょう。
⑤ 距離・速さ・時間の単位をそろえたか
kmとm、時間と分が混ざっていないかを確認してください。
⑥ 往復なら上りと下りを分けたか
往復では速さが変わります。
それぞれの時間を別々に計算しましょう。
⑦ 条件が途中で変化していないか
流れや船の速さが変わる場合は、区間を分けて考えます。
⑧ 比を使う条件を確認したか
速さと時間の逆比を利用するときは、同じ距離を進んでいるか確認してください。
⑨ 最後に何を聞かれているか確認したか
求めるものが、
静水時の速さ
川の流れ
上り・下りの速さ
距離
時間
のどれなのか、答えを出す直前にもう一度確認しましょう。
まとめ|SPIの流水算のコツをつかんで高得点を狙おう
流水算で最初に覚えておきたいのは、
「船そのものの速さと川の流れを分けて考え、下りでは足し、上りでは引く」
という考え方です。
基本公式は、
下りの速さ=静水時の速さ+川の流れ
上りの速さ=静水時の速さ-川の流れ
です。
そのうえで、
方向を確認する
→実際の速さを出す
→距離・速さ・時間の式を使う
という順番を身につけましょう。
大友さんも、公式を丸暗記するより、「なぜ下りでは足し、上りでは引くのか」という意味を理解したうえで、毎回同じ順番で考えることが大切だとしています。
まずはこの記事の初級問題を自力で解き、中級・上級へ進んでみてください。
その後はSPIの問題集を1冊繰り返し、間違えたときには「なぜ間違えたのか」を整理しましょう。
問題集の解説だけでは理解しにくい部分は、AIなども補助的に使いながら、最終的に自分で同じ考え方を再現できる状態を目指します。
解法が身についたら、タイマーを使い、正確性を保ったまま式を作るスピードを上げていきましょう。
SPIの流水算のコツをつかみ、非言語分野での高得点を狙いましょう。



