「案内に『適性検査』とだけ書いてあって、SPI3-Uなのか玉手箱Ⅲなのか、本文から正式名称が読み取れない」
「検査名が特定できないまま、SPI対策をそのまま続けてよいか判断できない」
「名前が分かったあと、共通でできる準備と、SPI/玉手箱それぞれ別にやる準備はどこで切り分ける?」
就活の選考では、SPI(SPI3) と 玉手箱Ⅲ など、名称の似た適性検査の案内が届きます。準備に入る前の順番はシンプルです。まず案内メール・予約画面から正式な検査名を特定し、そのうえで共通化できる準備と検査ごとの個別準備を分ける。
SPIと玉手箱は別会社の別商品ですが、読解・数的処理の形式慣れや性格の率直な回答など、一部は共有できます。一方、科目名・画面形式・受検手順が違う部分は、案内された検査名に合わせて別途準備が必要です。
元日系大手人事として新卒採用に5年以上携わってきた成田さんの監修のもと、公式情報に沿って提供元の違い、能力・性格の構成、受検形式と所要時間、案内の見分け方、対策の切り分け、受検前チェックリストまで整理します。読み終えれば、案内から検査名を確定し、どのテスト形式でも共通で対策できるものと、各テスト形式に合わせて個別に対策するものが分かります。
SPIと玉手箱は「別の適性検査」—提供元と位置づけ
SPI(現行商品名はSPI3)は、リクルートマネジメントソリューションズが提供する適性検査です。 就活の現場では「SPI試験」と呼ばれることも多く、企業の正式案内には SPI3 や SPI3-U(大卒採用向け)と表記されることがあります。
玉手箱Ⅲは、日本エス・エイチ・エル株式会社(SHL)が提供するWeb適性検査です。 公式では、知的能力とパーソナリティを短時間で測定する総合適性テストとして説明されています(玉手箱Ⅲ)。
呼び方 | 提供元 | 案内で最初に確認すること |
|---|---|---|
SPI/SPI3 | リクルートマネジメントソリューションズ | 商品名(SPI3-U 等)と受検方式 |
玉手箱Ⅲ | 日本エス・エイチ・エル(SHL) | 「玉手箱」表記でも正式名称を確認 |
「Webテスト」「適性検査」は総称です。SPIだから玉手箱と同じ、玉手箱だからSPI対策本で十分 とは限りません。本記事では、公式情報に沿ってSPI3と玉手箱Ⅲの違い、案内の見分け方、対策の切り分けまでをまとめます。
能力・性格の構成を比較(公式ベース)
SPI3も玉手箱Ⅲも、大きく 能力(知的能力) と 性格(パーソナリティ) の2系統で構成されます。ただし、公式が説明する 科目名・測定の言い方・画面形式 は異なります。
公式ベースの比較表
比較軸 | SPI3(参考:大卒向け SPI3-U) | 玉手箱Ⅲ |
|---|---|---|
提供元 | リクルートマネジメントソリューションズ | 日本エス・エイチ・エル(SHL) |
能力検査(公式表記) | 基礎能力検査(言語・非言語) | 知的能力(言語・計数・英語) |
性格・パーソナリティ | 性格検査(質問紙法) | パーソナリティ(OPQ) |
主な実施形態(公式) | テストセンター/WEBテスティング/インハウスCBT/ペーパー | Web |
公式に記載の所要時間(商品パッケージ合計) | 性格+基礎能力:TC・WEB・インハウスCBT 65分(料金詳細) | 49分(玉手箱Ⅲ) |
上の表は、企業がそのパッケージを選んだ場合の公式参考値です。 企業は性格のみ、能力のみ、英語を含む派生商品(SPI3-UE 等)を指定する場合もあり、玉手箱Ⅲでも企業の契約内容によって出題科目の組み合わせは案内が正本です。「すべての受検者が表の全科目・全時間で受ける」という一般化はできません。
SPI側:言語・非言語と性格検査
SPI3の公式FAQでは、テストは 能力検査 と 性格検査 があり、実施対象者に応じて商品を選べると説明されています(SPI3 FAQ)。
玉手箱Ⅲ側:言語・計数・英語とOPQ
玉手箱Ⅲの公式商品ページでは、測定項目を 言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ) としています。知的能力については、たとえば次のように説明されています(玉手箱Ⅲ)。
公式の科目例 | 公式が説明する測定のイメージ |
|---|---|
言語理解(大意把握) | エッセイの趣旨を判断する能力 |
計数理解(四則逆算) | 四則演算の等式中の未知数を求める推理能力 |
英語 | 英文を読み、設問の正誤を判断 |
パーソナリティ(OPQ) | 4つの行動記述から最も近い・遠いものを選ぶ形式 |
資料ページでは、玉手箱Ⅲが マークシートテスト IMAGESのWeb版 であり、OPQにより仕事に関わるパーソナリティを測定すると説明されています(資料:玉手箱Ⅲ)。
SPIの「非言語」と玉手箱Ⅲの「計数」は、名称が似ていても同一科目ではありません。 対策本や練習問題は、案内で確定した検査名に合うものを選んでください。
受検形式の違い(公式に記載の範囲)
SPI:4つの実施方法から企業が選択
SPI3の公式FAQによると、実施方法は次の4つから選べます(SPI3 FAQ)。
受検方式 | 読者が押さえるポイント |
|---|---|
テストセンター | 会場(リアル/オンライン)で能力検査。性格は多くの場合、事前にWEBで受検(テストセンター) |
WEBテスティング | 指定期内に自宅等のパソコンで性格+能力(WEBテスティング) |
インハウスCBT | 企業指定の会場・パソコンで受検 |
ペーパーテスティング | マークシート等。企業が指定 |
「SPI=自宅WEB」「SPI=テストセンター」と決めつけないでください。 同じSPI3-Uでも、企業が選んだ方式が案内に書かれます。
玉手箱Ⅲ:Web受検
玉手箱Ⅲの公式商品ページでは、実施形態を Web としています(玉手箱Ⅲ)。受検者向けの準備情報は SHL Direct 日本 から確認できます(SHL Direct)。
混同しやすい:GABは玉手箱Ⅲとは別商品
SHLの GAB は、言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ)を測る 別の適性検査商品 です。オンラインのほか、テストセンター形式にも対応すると公式に説明されています(GAB)。案内に「GAB」「C-GAB」とあれば、玉手箱Ⅲとは別の検査として読み分けてください。
所要時間は商品パッケージごとに確認する
ネット上の「SPIは○分、玉手箱は△分」という比較だけで、自分の受検時間を決めないでください。企業が選んだ商品パッケージと方式が、案内・予約画面の正本 です。
SPI3(参考:SPI3-U 性格+基礎能力)
SPI3公式料金表(2026-08-26確認)の 大卒採用向け SPI3-U(性格+基礎能力) 抜粋です(料金詳細)。
受検方式 | 所要時間(公式表記) |
|---|---|
テストセンター | 65分 |
インハウスCBT | 65分 |
WEBテスティング | 65分 |
ペーパーテスティング | 110分 |
英語能力を含む SPI3-UE など別パッケージは、テストセンターで 85分 と表記されています。案内と異なる場合は案内を優先してください。
玉手箱Ⅲ(商品パッケージ合計)
玉手箱Ⅲの公式商品ページでは、所要時間合計 49分 と記載されています(玉手箱Ⅲ)。知的能力については「言語・計数・英語 各約10分」と説明されていますが、これは商品説明上の目安であり、あなたの案内に表示される科目・時間が最終的な正本 です。
公式の合計時間を並べても、「どちらが難しい」「どちらが速い」という優劣にはなりません。 科目構成・画面形式・企業の使い方が異なるためです。
玉手箱ⅢとGAB・CABを混同しない
SHLには、玉手箱Ⅲ以外にも採用で使われる適性検査があります。案内の名称を、そのまま別商品として切り分けてください。
商品名(公式) | 公式上の位置づけ | 見分けの要点 |
|---|---|---|
玉手箱Ⅲ | Web総合適性。言語・計数・英語・OPQ。合計49分 | SPI3とは別提供元 |
GAB | 言語・計数・英語・OPQ。オンライン・テストセンター | 玉手箱Ⅲとは別商品 |
CAB | IT・デジタル人材向け。四則逆算・法則性・命令表・暗号・OPQ | 玉手箱Ⅲ・SPIとは別商品 |
CAB の公式ページでは、ITエンジニアやデジタル人材のポテンシャルを測定し、ITやプログラミングに関する知識を問わない出題形式であると説明されています。測定項目は四則逆算・法則性・命令表・暗号・パーソナリティ(OPQ)で、オンラインのほかテストセンター形式にも対応しています(CAB)。案内に「CAB」とあれば、玉手箱ⅢやSPI用の教材に置き換えず、CAB向けの準備を選んでください。
案内から安全に見分ける(URLだけに頼らない)
受検URLのドメインだけで「SPI確定」「玉手箱確定」と判断するのは危険です。代理予約サイトや企業独自の案内画面を経由する場合もあり、URLだけでは商品名が分からない ことがあります。
案内で確認する7項目
# | 確認項目 | SPIでよく見る表記例 | 玉手箱系でよく見る表記例 |
|---|---|---|---|
1 | 正式な検査名 | SPI3、SPI3-U、WEBテスティング | 玉手箱Ⅲ、玉手箱、GAB、CAB |
2 | 提供元・運営の表記 | リクルートマネジメントソリューションズ、SPI | 日本エス・エイチ・エル、SHL |
3 | 受検方式 | テストセンター/WEB/インハウスCBT/ペーパー | 玉手箱ⅢはWeb(GABはTCも可) |
4 | 予約画面の検査名 | SPI3-U 等の商品コード | 玉手箱Ⅲ 等 |
5 | 科目・所要時間 | 性格+基礎能力 65分 等 | 合計49分 等(画面表示を正とする) |
6 | 受検手順の説明 | 性格WEB先行→会場 等(TCの場合) | 自宅Web一括 等 |
7 | 問い合わせ先 | 案内記載の連絡先 | 案内記載の連絡先 |
1〜4が揃わないときは、URLの見た目ではなく、案内本文・予約画面・企業の採用担当へ確認 してください。検査名が読み取れないまま、友達の受検体験や対策本の巻だけで判断しないのが安全です。
対策の共通点と別に準備すること
検査名を特定したあと、次の表で 共有できる準備 と 検査ごとに分ける準備 を切り分けてください。
共通化しやすい準備
共通点 | 内容 | 公式・実務上の根拠 |
|---|---|---|
案内の精読 | 検査名・方式・期限・科目をメモ | どちらも案内が正本 |
PC環境 | 静かな場所、安定した回線、推奨ブラウザ | SPI WEBはPC必須(spi-010) |
能力の形式慣れ | 読解・数的処理の 形式 に慣れる | SPIは過度な暗記不要・形式把握(spi-012) |
性格・パーソナリティ | 率直に、取り繕わず 答える | |
本番中のルール | 外部ツール・リアルタイム支援は使わない | 不正は選考に影響し得る(SPI公式各ページ) |
別に準備すること
個別準備 | SPI | 玉手箱Ⅲ |
|---|---|---|
科目・形式 | 言語・非言語 のSPI形式 | 言語(大意把握)・計数(四則逆算)・英語 |
性格画面 | 質問紙・段階選択 | OPQ(最も近い/遠いを選ぶ形式) |
受検手順 | TCなら性格WEB先行など方式依存 | Web一括が基本 |
公式の練習先 | SPI受検前の操作説明・練習問題、就活生向け公式ページ | SHL Direct の練習テスト・質問例 |
教材の選び方 | SPI3/WEBテスティング向け | 玉手箱Ⅲ/GAB向け(混同しない) |
判断チェックリスト(受検前の最終確認)
受検日が近づいたら、次の10項目をそのまま使ってください。
# | チェック項目 | OKの目安 |
|---|---|---|
1 | 案内に正式な検査名(SPI3-U/玉手箱Ⅲ 等)がある | メモ済み |
2 | 提供元(リクルートMS/SHL)を確認した | 案内・予約画面で一致 |
3 | GAB・CABと混同していない | 案内名と一致 |
4 | 受検方式(TC/WEB/Web一括 等)を把握した | 手順を読んだ |
5 | 科目(能力のみ/性格含む/英語含む 等)を把握した | 予約画面と一致 |
6 | 所要時間を予約画面で確認した | 料金表・記事の参考値と照合のみ |
7 | 期限・会場・持ち物・本人確認を確認した | カレンダー登録済み |
8 | PC・通信・静かな環境を確保した | 本番と同条件でテスト |
9 | 公式または正当な練習で形式慣れした | 操作説明・練習問題を実施 |
10 | 性格・OPQは率直に答える方針を決めた | 取り繕い・暗記攻略はしない |
1つでも不明な項目があれば、推測で対策を進めず、案内の問い合わせ先 へ連絡してください。
よくある質問
SPIと玉手箱はどちらが難しいですか?
公式資料に、SPIと玉手箱Ⅲの 難易度を直接比較した記載はありません。 科目構成・画面形式・企業の使い方が異なるため、一般論で優劣を言わないでください。自分の案内された検査に合わせて準備してください。
SPI対策本で玉手箱も受けられますか?
一部の読解・処理の形式慣れは活きることがありますが、科目名・出題形式・性格画面は別物 です。玉手箱Ⅲなら玉手箱向けの教材と公式練習を選び、SPI用の本だけに頼らないでください。
URLを見ればSPIか玉手箱か分かりますか?
分からない場合があります。 検査名・提供元・予約画面の表記を正としてください。URLだけで判断しないでください。
玉手箱とGABは同じですか?
別商品です。 どちらもSHLの適性検査ですが、GABはオンライン・テストセンター方式など別の位置づけで説明されています(GAB)。案内の正式名称を確認してください。
友達と同じ対策をすれば大丈夫ですか?
企業ごとに指定する検査名・方式・科目が異なります。友達の受検名と自分の案内を並べて比較 し、一致するときだけ教材を共有してください。
まとめ
準備の前に、案内・予約画面で正式な検査名を確定する
SPI(SPI3)と玉手箱Ⅲは、別提供元の別商品。 「Webテスト」という総称で同一視しない
能力・性格の大枠は似ても、科目名・形式・受検手順は異なる(SPI=言語・非言語+性格検査、玉手箱Ⅲ=言語・計数・英語+OPQ)
所要時間は商品パッケージの公式値を参考にし、最終確認は案内・予約画面(SPI3-U 性格+能力 65分/玉手箱Ⅲ 49分はあくまで公式表記の一例)
玉手箱Ⅲ・GAB・CABは混同しない。 案内名に合った教材を選ぶ
見分けはURLだけに頼らず、案内の検査名・提供元・予約画面で確認
対策は形式慣れ・環境・率直な回答は共通化し、科目形式と手順は個別に準備
検査名を特定してから準備を始めれば、無関係な教材に時間を使うリスクを減らせます。SPIと玉手箱で科目形式が違っても、練習問題を解いたあとの復習 なら、内定くんの Webテ対策AI が使えます。



